- はじめに
- 新しい Copilot Studio の方向性と 2026 年 8 月のライセンスアップデートについてまとめる
- Overview
- 参考情報
- 新しい Copilot Studio が目指しているもの
- Power Platform や既存の業務アプリが不要になるわけではない
- 組織としてエージェントを活用する
- これまでの Copilot Studio と新しい Copilot Studio
- 新しい Copilot Studio の設計・運用で重要になること
- Copilot Studio ライセンス ガイド 2026 年 8 月アップデート
- Copilot Studio 画面に表示されている移行案内
- GitHub Copilot Harness とは
- Microsoft 365 Copilot ライセンス ユーザーへの影響
- GitHub Copilot Harness で Copilot Credits が必要になる操作
- GitHub Copilot Harness の Copilot Credits 消費
- 組織として準備すること
- 今回のアップデートをどう捉えるか
- おわりに
はじめに
2026年8月 の Copilot Studio Licensing Guide の更新にて、GitHub Copilot Harness (≒ New agents and workflows) の GA が発表されました。

これは Copilot Studio の大きな節目であり、また今後の Copilot Studio の方向性やライセンス形態についても様々な言及が行われました。
このブログではそれらの内容を私の理解と合わせてまとめています。
といっても、この発表が行われた 2026/8/4 の深夜から早朝にかけての私のツイートの総まとめみたいなものですけどね。
また、これはあくまでも 2026/8/4 現在の情報をもとに記載してある内容なので、それ以降に読む方はお気を付けを―
新しい Copilot Studio の方向性と 2026 年 8 月のライセンスアップデートについてまとめる
Overview
2026 年 8 月に Copilot Studio に関する大きなアップデートがありました。
今回のアップデートでは、単に新しい機能が追加されただけではなく、Copilot Studio が今後どのような製品になっていくのか?という方向性も示されています。
また、新しい Copilot Studio で利用される GitHub Copilot Harness について、Copilot Credits を利用した新しい価格モデルも発表されました。
方向性の話とライセンスの話は別々に公開されていますが、内容としては密接に関係しています。
ということで今回は、以下の内容をまとめて紹介します。
- 人とエージェントの働き方はどのように変わるのか
- Copilot Studio や Power Platform は今後どう位置付けられるのか
- これまでの Copilot Studio と新しい Copilot Studio は何が違うのか
- 新しい Copilot Studio を利用する際に気を付けること
- 2026 年 8 月のライセンスアップデート
- GitHub Copilot Harness で消費される Copilot Credits
なお、本記事は 2026 年 8 月 4 日時点で公開されている情報と、私の環境で確認した Copilot Studio の表示をもとに記載しています。
プレビュー機能の提供状況、ライセンス条件、Copilot Credits の消費量などは、今後変更される可能性がありますのでご注意ください。
参考情報
今回の記事を作成するにあたり、主に以下の情報を参考にしています。
- The New Copilot Studio and the Next Wave
- More powerful agents and workflows for autonomous business processes: Introducing a new harness for Copilot Studio
- Microsoft Copilot Studio Licensing Guide
- Microsoft Copilot Credits Guide
- Build - Microsoft Copilot Studio(GitHub Copilot)
- Overview of usage-based billing - Microsoft Copilot Studio(GitHub Copilot)
- New Harness, New Rules? CAT's Got You | The Custom Engine
- Copilot Studio - Technical Deep Dive v1.0
新しい Copilot Studio が目指しているもの
個人の生産性向上だけが「山の頂上」ではない
これまでの生成 AI 活用では、個人の生産性向上が大きく注目されてきました。
例えば、以下のような利用方法ですね。
- メールを要約する
- 文書やプレゼンテーションを作成する
- 必要な情報を検索する
- 会議の内容を整理する
- 日常的なタスクを支援する
これらは引き続き重要です。
しかし、今回公開された動画では、個人の生産性向上だけでは「山の頂上ではない」と説明されています。
個人の業務を効率化するだけでなく、チームでの協働や、業務プロセス全体の変革まで AI の活用範囲を広げる。
そこが、Microsoft が次に目指している方向性です。
人とエージェントが一緒に仕事をする
今後の働き方として示されているのが、Human-Agent Teams です。
エージェントが人間の仕事をすべて置き換えるという話ではありません。
人間とエージェントが、それぞれの得意なことを担当しながら、一緒に業務を進めていくという考え方です。
人間は、主に以下のような役割を担当します。
- 業務の目的を決める
- 判断基準を定める
- 最終判断を行う
- 関係者と合意する
- 責任を持つ
一方、エージェントは以下のような役割を担当します。
- 必要な情報を集める
- 作業を複数の手順に分解する
- ツールやシステムを操作する
- 処理結果を整理する
- 必要に応じて別の方法を試す
人が主導し、エージェントが伴走する働き方ですね。
3 種類のエージェント
今回の記事では、エージェントの活用範囲が以下の 3 段階で整理されています。
| 種類 | 主な役割 |
|---|---|
| Personal Agents | 個人の情報整理、文書作成、日常業務を支援する |
| Team Agents | 会議、情報共有、共同作業、チーム内の連携を支援する |
| Process Agents | 複数ステップや複数システムを含む業務プロセスを支援する |
個人の生産性向上はゴールではなく、チームの協働や業務プロセス変革へ進むための出発点ということですね。

Power Platform や既存の業務アプリが不要になるわけではない
Agentic AI が進化していくと、これまで利用していたアプリや業務システムが、すべてエージェントに置き換わってしまうように感じるかもしれません。
しかし、Microsoft は SharePoint、Dynamics 365、Power Platform などの業務アプリケーションがなくなるとは説明していません。
今後の業務アプリケーションは、以下の 2 つの役割を持つようになります。
- これまでと同じように、人が画面を操作して業務を行うためのアプリケーション
- エージェントが情報を理解・取得し、操作を実行するための業務基盤
つまり、業務アプリケーションが人間専用の操作画面ではなく、人とエージェントが一緒に利用する基盤へ広がっていくということです。
Power Platform の役割
Power Platform も、もちろん不要になるわけではありません。
Power Platform には以下のような製品があります。
- Power Apps による業務アプリの作成
- Power Automate による業務の自動化
- Power BI によるデータ分析
- Power Pages による Web サイトやポータルの作成
- Dataverse による業務データの管理
- コネクタによる Microsoft 365、Dynamics 365、外部サービスとの連携
Copilot Studio のエージェントが高度になっても、エージェントが利用するデータ、アプリ、API、コネクタ、自動処理などは必要です。
そのため、Power Platform が不要になるのではなく、エージェントが業務を実行するための基盤として、さらに重要になっていくのではないかと思います。
Copilot Studio の役割
Copilot Studio も、単にチャットボットや会話エージェントを作成する製品ではなくなりつつあります。
新しい Copilot Studio では、以下のような要素を組み合わせて利用します。
- Agent
- Workflow
- Skills
- Knowledge
- Tools
- Connected agents
Copilot Studio が業務の推論や処理のオーケストレーションを担当し、Power Platform、Microsoft 365、SharePoint、Dynamics 365、Microsoft Fabric、Azure、外部システムなどがデータや実行手段を提供するイメージですね。
また、Copilot Studio は特定の AI モデルだけに固定されず、今後登場するさまざまな Agentic AI の進化を取り込んでいく基盤として位置付けられています。

組織としてエージェントを活用する
エージェントを作成できることと、組織として継続的に価値を生み出せることは別の話です。
いきなり全社規模で展開するよりも、まずは効果を確認しやすい業務から小さく始めるのがよいと思います。
効果が見えやすい業務から始める
最初に対象とする業務は、以下のような特徴があると進めやすそうです。
- 実行頻度が高い
- 手順や判断基準をある程度整理できる
- 複数の情報を確認する必要がある
- 人による例外判断が発生する
- 品質や完了率を測定できる
- 現在の課題や業務負担が明確である
個人の作業効率化から始めること自体は問題ありません。
ただし、そこで終わりにするのではなく、最終的にはチームの協働や業務プロセス全体へ対象を広げ、組織としての価値につなげることが重要です。
人の判断を残す
エージェントを利用するからといって、すべての判断をエージェントに任せる必要はありません。
特に、以下のような判断には人間を残した方がよいでしょう。
- 最終確認
- 承認
- 例外判断
- 対外的な意思決定
- 法務、財務、セキュリティに関する判断
エージェントには、判断に必要な情報を整理させたり、選択肢を提示させたりすることで、人間の意思決定を支援させます。
作成して終わりにしない
生成 AI を利用した Agent は、事前に定義された処理だけを実行する Workflow と異なり、状況に応じて判断や処理経路を変える可能性があります。
そのため、作成して公開した時点を完成とするのではなく、継続的に以下の内容を確認する必要があります。
- 正確性
- 完了率
- 安全性
- 再現性
- 実行時間
- Copilot Credits の消費量
- 実際の業務成果
- 利用者からのフィードバック
これまで以上に Evaluation と Monitor が重要になるということですね。

これまでの Copilot Studio と新しい Copilot Studio
従来の Copilot Studio は、主に会話エージェントをローコードで作成する製品として利用されてきました。
作成者が Topic、条件分岐、メッセージ、Action、Agent flow などを定義し、エージェントがどのような経路で処理を進めるかを設計します。
一方、新しい Copilot Studio では、エージェントに達成するべき Goal を与え、Agent、Workflow、Skills、Tools などを組み合わせて業務を実行します。
| 比較項目 | これまでの Copilot Studio | 新しい Copilot Studio |
|---|---|---|
| 主な用途 | 会話型エージェント | 複雑な業務プロセスの実行 |
| 設計方法 | Topic、分岐、定義済みフロー | Goal、Agent、Workflow、Skills |
| 実行方法 | 作成者が定義した経路を中心に実行 | 状況に応じて処理を計画・選択 |
| 対象範囲 | 単一の会話やタスク | 複数ステップ、複数システム、長時間処理 |
| ファイル操作 | 会話や定義済み処理が中心 | 文書や成果物を含む業務処理 |
| 開発と運用 | 作成、テスト、公開 | Build、Preview、Evaluate、Monitor |
| AI 基盤 | 固定的な会話体験を前提に設計 | 特定モデルに依存せず、Agentic AI の進化を取り込む |
| 主な価値 | 個人の支援 | 個人、チーム、業務プロセス全体の支援 |
この変化は、従来の機能が廃止されるという意味ではありません。
予測可能性を重視する従来型のエージェントと、柔軟な推論を行う新しいエージェントを、用途に応じて使い分ける形になります。

新しい Copilot Studio の設計・運用で重要になること
新しい Copilot Studio では、これまでとは少し異なる設計や運用が必要になります。
特に重要だと思うのが、以下の 5 点です。
- 非決定的な Agent と決定的な Workflow を組み合わせる
- Skills を業務ノウハウの再利用単位として利用する
- Evaluation を継続的に行う
- Harness を作成時に慎重に選択する
- Copilot Credits の利用量を管理する
非決定的な Agent と決定的な Workflow を組み合わせる
新しい Copilot Studio では、すべての処理を AI に任せるわけではありません。
Agent と Workflow には、それぞれ向いている処理があります。
Agent が向いている処理
- 状況の解釈
- 調査や要約
- 複数情報の整理
- 柔軟な判断
- 提案の作成
- 例外や不確実な状況への対応
Workflow が向いている処理
- 承認
- 通知
- 記録
- システムの更新
- 定められた順序での処理
- 同じ入力に対する一貫した実行
柔軟な推論や判断は Agent に任せ、決められた処理を確実に実行する部分は Workflow に任せる。
この 2 つを組み合わせることで、柔軟性と統制を両立させます。
すべて Agent で頑張るという話ではないのですね。
Skills が業務ノウハウの再利用単位になる
Skills は、エージェントに業務の進め方を教えるための、再利用可能な能力です。
例えば、以下のような業務ノウハウを Skills として整理できます。
- 契約書をレビューする手順
- 顧客や業界を調査する方法
- 提案書を作成する際のルール
- 社内基準に沿って確認する方法
- 特定形式の文書や成果物を作成する手順
個人がその都度プロンプトを入力するのではなく、業務の進め方や判断基準を Skills として標準化します。
一度作成した Skills を複数のエージェントから利用することで、業務ノウハウを再利用しやすくなります。
Evaluation が従来以上に重要になる
目標志向の Agent は、同じ依頼であっても、状況に応じて異なるツールや処理経路を選択する可能性があります。
そのため、一度正常に動いたからといって、常に期待した結果になるとは限りません。
以下のようなテストケースを用意し、継続的に評価する必要があります。
- 正常な入力
- 情報が不足している入力
- 矛盾する情報が含まれる入力
- 例外処理が必要な入力
- アクセス権限が不足している場合
- ツールや外部サービスが失敗した場合
- 高コストになりやすい長時間処理
評価結果を確認しながら、Instructions、Knowledge、Tools、Skills、Model、Workflow などを改善していきます。
「動いたから完成!」ではなく、継続的に評価と改善を行う必要があるということですね。
Harness は作成時に慎重に選択する
GitHub Copilot Harness と Standard Harness では、利用できる機能、作成方法、ライセンス条件などが異なります。
今回の投稿では、Harness は新しいエージェントを作成する際に選択し、後から別の Harness へ相互変換することはできないと説明されています。
GitHub Copilot Harness で作成したエージェントを Standard Harness へ移行したり、Standard Harness で作成したエージェントを GitHub Copilot Harness へ移行したりすることはできません。
別の Harness を利用する場合は、新たにエージェントを作成し直す必要があります。
後から簡単に変更できるものではないため、エージェントを作成する前に、目的や要件を整理する必要があります。
新しい Harness は Copilot Credits が必要
Standard Harness や Copilot Chat Harness は、条件を満たすことで Microsoft 365 Copilot ライセンスの範囲内で利用できます。
一方、GitHub Copilot Harness で動作する New agents and workflows では、Copilot Credits が必要です。
GitHub Copilot Harness では、公開後の実行だけでなく、自然言語による作成、Preview、Evaluation などでも Copilot Credits を消費します。
新しい機能を試す際は、機能面だけでなく、Copilot Credits の消費量についても確認する必要があります。

Copilot Studio ライセンス ガイド 2026 年 8 月アップデート
ここからは、2026 年 8 月に公開された Copilot Studio Licensing Guide の更新内容について紹介します。
今回の更新では、Copilot Studio のエージェントやワークフローを動かす基盤が、以下の 3 種類の Harness として整理されました。
- GitHub Copilot Harness
- Standard Harness
- Copilot Chat Harness

GitHub Copilot Harness
複雑なエンドツーエンドの業務プロセスに対応する、新しいエージェント型の作成・実行基盤です。
Copilot Studio の New agents and workflows で利用されています。
Standard Harness
Topic、条件分岐、Agent flow などを事前に定義する、従来型の会話エージェント基盤です。
予測可能性や、定められた処理経路を重視するシナリオに向いています。
Copilot Chat Harness
組織のナレッジを利用して、Microsoft 365 Copilot を拡張するための基盤です。
SharePoint などの情報を参照する、比較的シンプルなナレッジ エージェントなどに利用されます。

Copilot Studio 画面に表示されている移行案内
2026 年 8 月 4 日時点で、私の Copilot Studio 環境には以下のメッセージが表示されています。
🎉 Introducing credit-powered capabilities
Agents and workflows created before August 3 will remain on the current pricing model until September 1, then transition to credit pricing.
日本語にすると以下の内容です。
Copilot Credits を利用する機能の提供開始
8 月 3 日より前に作成されたエージェントとワークフローには、9 月 1 日まで現在の価格モデルが適用されます。その後、Copilot Credits による課金へ移行します。
この表示から、すでに作成されている New agents and workflows についても、2026 年 9 月 1 日から Copilot Credits ベースの価格モデルへ移行する予定であることが分かります。

GitHub Copilot Harness とは
GitHub Copilot Harness は、Copilot Studio の New agents and workflows を動かす、新しい実行・オーケストレーション基盤です。
ユーザーから依頼を受けると、エージェントが処理を計画・推論し、コンテキストを維持しながら複数ステップの処理を実行します。
Harness とは、エージェントが以下のような処理を行うためのソフトウェア基盤です。
- 処理を計画する
- 推論する
- コンテキストを維持する
- ツールを選択する
- システムを操作する
- 他のエージェントへ作業を依頼する
- 複数ステップのタスクを完了する
GitHub Copilot Harness では、以下の要素を組み合わせて業務を実行します。
- Instructions
- Knowledge
- Tools
- Skills
- Workflows
- Model
- Connected agents
Standard Harness が、作成者によって定義された Topic やフローを中心に動作するのに対し、GitHub Copilot Harness は、目標や状況に応じて実行方法を判断する、より適応的な処理を前提としています。
なお、名称に「GitHub Copilot」とありますが、これは開発者向けの GitHub Copilot 製品そのものを意味するものではありません。
Copilot Studio の新しいエージェント基盤の名称です。
紛らわしいですね。
Microsoft 365 Copilot ライセンス ユーザーへの影響
Microsoft 365 Copilot ライセンスには、Copilot Studio の Author ロールが含まれています。
そのため、Microsoft 365 Copilot ライセンスを持つユーザーは、引き続き Copilot Studio にアクセスしてエージェントを作成・管理できます。
これは既存の機能から変わったわけではありませんが、今回ライセンス ガイドに明記されるようになりました。
また、以下の条件を満たす Standard Harness または Copilot Chat Harness の利用は、Microsoft 365 Copilot ライセンスに含まれます。
- 利用者が Microsoft 365 Copilot ライセンスを保有している
- ライセンスを持つ本人として認証されている
- Teams や Microsoft 365 Copilot などの Microsoft チャネルで利用する
- 従業員向けの Business-to-Employee シナリオである
- 公平な利用制限の範囲内である
画面上の分類と完全に 1 対 1 で一致するわけではありませんが、Standard Harness と Copilot Chat Harness は、おおむね従来の Classic agents に相当します。
そのため、Microsoft 365 Copilot ライセンスを持つユーザーが Microsoft チャネルで利用する、従来型の社内向けエージェントについては、今回の変更による影響は限定的です。
外部 Web サイトで利用する場合や、Microsoft 365 Copilot ライセンスを持たないユーザーが利用する場合は、別途 Copilot Credits が必要になる可能性があります。
GitHub Copilot Harness で Copilot Credits が必要になる操作
GitHub Copilot Harness については、Microsoft 365 Copilot ライセンスだけでは、以下の操作がカバーされません。
- 自然言語によるエージェント、Workflow、Skills の作成
- Preview によるテスト
- Evaluation による評価
- 公開後のエージェント実行
- Workflow の実行
これらには、原則として Copilot Credits が必要です。
公開操作そのものは Copilot Credits を消費しません。
ただし、公開後の実行では Copilot Credits が必要になるため、公開時には少なくとも 1 つの Copilot Credits 購入オプションをテナントに設定する必要があります。
GitHub Copilot Harness は、おおむね New agents and workflows に相当します。
Microsoft 365 Copilot ライセンスだけで従来型のエージェントを利用していた組織が New agents and workflows を利用する場合、新たに Copilot Credits の購入や課金設定が必要になります。
ここが今回のライセンスアップデートにおける、特に大きな変更点ですね。
GitHub Copilot Harness の Copilot Credits 消費
GitHub Copilot Harness では、Copilot Credits は大きく以下の 2 つのタイミングで消費されます。
- 作成時
- 実行時

作成時の消費
自然言語を利用してエージェントや Workflow を作成する場合は、1 回の作成セッションにおける会話回数を基に、以下のような目安が示されています。
| 作成シナリオ | 会話回数 | 推定消費量 |
|---|---|---|
| 軽い作成 | 1~2 ターン | 1~20 Credits |
| 中程度の作成 | 3~5 ターン | 21~60 Credits |
| 重い作成 | 6 ターン以上 | 61 Credits 以上 |
会話回数が増えるほど、反復的な修正を伴う複雑な作成シナリオと見なされ、消費量が増える傾向があります。
Preview と Evaluation の消費量は、エージェントを実際に実行した場合のランタイム消費量と同等です。
一方、自然言語や LLM を使用せず、画面上で手動設定を行う場合は Copilot Credits を消費しません。
Build タブや Monitor タブで行う、手動の構成や設定作業も対象外です。

実行時の消費
実行時の Copilot Credits 消費量は固定ではなく、主に以下の 4 要素で決まります。
Models
利用する AI モデルです。
品質、速度、推論能力などによって、Copilot Credits の消費量が変動します。
Runtime
エージェントを動かし続けるクラウド上の実行基盤です。
複数ステップの処理や、長時間実行される処理も含まれます。
Context
エージェントが処理に利用する背景情報です。
- ユーザー
- 役割
- 過去のやり取り
- メール
- ファイル
- 会議
- 組織内の関係性
Tools
エージェントが業務を実行するために呼び出す操作です。
- メールの送信
- 予定の登録
- 文書の更新
- データの取得
- 外部システムの操作
- Workflow の実行
シナリオ別の推定値は以下のとおりです。
| 実行シナリオ | 主な特徴 | 推定消費量 |
|---|---|---|
| 軽い実行 | 少数の情報源、軽い推論、1 個以下の成果物 | 100~300 Credits |
| 中程度の実行 | 複数の情報源、構造化された推論、2 個以上の成果物 | 300~500 Credits |
| 重い実行 | 広範な情報集約、深い推論、多数の成果物 | 500 Credits 超 |
これらは代表的なシナリオに基づく目安です。
実際の消費量は、以下の要素によって変動します。
- 依頼内容
- 利用するモデル
- 参照する情報量
- 実行時間
- ツールの呼び出し回数
- 作成する成果物の数
- 再試行や例外処理の発生回数
Copilot Credits は、単純なメッセージ回数ではなく、処理の複雑さや、エージェントが実際に行った作業量を反映する仕組みです。
なお、Copilot Studio で利用可能な各 AI Model のモデル別固定レートは公開されていません。
そのため、業務ごとの具体的な消費量を把握するには、代表的なシナリオを実際に実行し、Monitor や管理画面で測定する必要があります。

組織として準備すること
今回の更新を踏まえると、組織では単に Copilot Credits を購入するだけでは足りません。
設計、評価、ガバナンス、コスト管理をまとめて進める必要があります。
Harness の選択基準を決める
エージェントを作成する前に、どの Harness を利用するのか判断するための基準を決めておいた方がよいでしょう。
Standard Harness が向くケース
- FAQ
- ヘルプデスク
- 決められた手続き
- Topic や条件分岐を明示的に管理したい
- 処理の予測可能性を重視する
- Microsoft 365 Copilot ライセンスの範囲内で社内利用したい
GitHub Copilot Harness が向くケース
- 複数ステップの業務
- 複数システムを横断する処理
- 文書やファイルを作成・更新する
- 状況によって実行方法が変わる
- 例外時に別の方法を試す
- 他のエージェントへ作業を依頼する
- 長時間にわたって業務を継続する
Harness 間で既存のエージェントを相互変換できないため、機能だけでなく、将来的な拡張やコストも考慮して選択する必要があります。
Agent と Workflow の境界を決める
すべてを Agent に処理させると、結果やコストが不安定になる可能性があります。
柔軟な判断が必要な箇所だけを Agent に任せ、承認、通知、記録、システム更新などは Workflow で固定します。
Skills と業務ルールを整備する
業務ノウハウを Skills として再利用するためには、現場にある暗黙知を整理する必要があります。
例えば、以下のような情報です。
- 判断基準
- 参照する情報
- 作業手順
- 例外条件
- 成果物の形式
- 品質基準
エージェント導入は、既存の業務プロセスやナレッジを整理する機会にもなりそうですね。
Evaluation を運用に組み込む
公開前のテストだけでなく、公開後も実際の利用結果を監視します。
- 品質の低下
- 想定外の判断
- ツール実行の失敗
- 権限エラー
- Copilot Credits の増加
- モデル変更による挙動の変化
これらを定期的に確認し、評価結果をもとに改善を続けます。
Copilot Credits の利用方針を決める
Copilot Credits をすべての業務で一律に利用するのではなく、効果の高い業務へ優先的に配分する必要があります。
以下のような内容を比較して、費用対効果を確認するとよいでしょう。
- 業務価値
- 処理頻度
- 1 回あたりの Copilot Credits 消費量
- 月間の想定実行回数
- 手作業で必要な時間
- 品質向上の効果
- 失敗した場合の業務リスク
今回のアップデートをどう捉えるか
今回の Copilot Studio の更新は、単なる画面変更や新機能の追加ではありません。
Copilot Studio は、従来の会話型エージェントを作成する製品から、Agent、Workflow、Skills、Knowledge、Tools などを組み合わせて、複雑な業務プロセスを実行するプラットフォームへ進化しようとしています。
ただし、従来の Standard Harness や Copilot Chat Harness が利用できなくなるわけではありません。
予測可能性を重視する従来型のエージェントと、柔軟な推論や複雑な業務処理を行う新しいエージェントを、目的に応じて使い分ける形になります。
一方、GitHub Copilot Harness で動作する New agents and workflows では、自然言語による作成、Preview、Evaluation、公開後の実行などに Copilot Credits が必要です。
新しい機能が利用できるようになった!だけでなく、品質、ガバナンス、Copilot Credits の消費量まで含めて設計する必要があります。
また、Power Platform や既存の業務アプリが不要になるわけでもありません。
むしろ、人とエージェントが一緒に業務を行うためのデータ、アプリ、自動化、コネクタを提供する基盤として、これまで以上に重要になるのではないかと思います。
個人の生産性向上は重要です。
ただ、そこが「山の頂上」ではありません。
人とエージェントがそれぞれの強みを活かし、チームや業務プロセス全体を変えていく。
Copilot Studio も、そのための製品へ大きく変わろうとしているようです。
おわりに
Twitter でも会話していましたが、ライセンス複雑すぎますし、管理もしらなきゃいけないことや設定しなきゃいけないことなどなど多すぎて(少なくとも GitHub Copilot Harness の) Copilot Studio 導入・定着化はとてもとても大変ですね
また、まぁビジネスの関係上仕方ないよねーというのはわかるのですが、Microsoft 365 Copilot で GitHub Copilot Harness 関連の機能が使えないうえに、テストの際にもクレジット消費するのは厳しいなぁ...
Classic agent の利用権無くしていいので、Microsoft 365 Copilot ユーザーに一定の Copilot Credits 付与するようにして欲しいなぁ...と思うなど...
あとこのアップデートはマジで頼むぞーーーー
本当に困るので...
ところで Power Platform で環境作成すると、既定で Copilot Credits 超過時はテナント容量から引き落とす設定がオンになってますよね
— コルネ (@koruneko32767) 2026年8月3日
この既定の動作の変更や、既存設定の一括変更の機能はいつ頃きますか?
8月中旬までにはきてくれますよね😉
これ割と真面目に困ってて、
— コルネ (@koruneko32767) 2026年8月3日
「お試して Copilot Credits 購入しました」
「でも社員には Microsoft 365 Copilot を割り当てて利用させているので、この設定がオンでも、まぁ実害はないかな」
という組織いくつかあったと思うんですよ
それが今回の更新で設定変更が急務になるわけですが
どうしろと? https://t.co/u0dNz5gdMy






































































































